ポヨンの冒険
ポヨンの冒険 特別読み切り ポヨン編「ポヨンの恐い水」(1)

町から人がやってきて、湖は久しぶりににぎやかでした。
食料を持ち寄って、バーベキューをしている人たちもいます。
森は笑い声に包まれていました。

ポヨンたちはのんびりと湖で泳ぎながら、その様子をながめています。
すると、ハンナが首を伸ばして言いました。
「あのコップに入っているキラキラした水は何かしら」
「みんなおいしそうに飲んでいるクサ」
ポヨンには、見覚えがありました。
たくさんの小さな泡が光って、すごくきれいな飲み物。
最初はすごく気持ちよくなるのだけれど、
やがて目がまわって知らないうちに倒れてしまう恐い水。
昔ポヨンが住んでいたクリーンさんの家のパーティーで出た
お酒という飲み物で、確かシャンパンといいました。

「ちょっと飲んでみたいわね」
「少しくらいならもらっても、きっと大丈夫だクサ。ハンナ行ってみようクサ」
ふたりは岸に向かって泳いでいきます。
「あ、ハンナ、グーラ!それを飲んじゃダメだ!」
ポヨンは大急ぎで泳いで追いかけました。
「ヘイ!ユーたち、急にどうしたんだい。もう、上がるのかい?」
キッキもあわてて後を追います。

ポヨンが岸にたどり着いたときには、ふたりともキラキラの
水が入ったコップに飛び込もうとジャンプしていました。
「ワーッ、遅かった!」
大声で叫ぶポヨンを、ふたりはコップの中から不思議そうに見ています。
「ポヨン、どうしたの?真っ青な顔して」
「ポヨンもこの水を飲めば気分がよくなるクサ。すごくおいしいクサ」
「ハンナ、グーラ、そろろそ目がまわってこない?」
ポヨンが聞くと、後から追いかけてきたキッキがふたりに代わって答えました。
「目なんかまわらないさ。それはただのソーダ水だぜ」
「ホント!?シャンパンじゃないんだね」
おいしい水に目がないポヨンは大喜び。
一目散にキラキラ光る水に飛び込んだのです。
それは、ひとつだけガラスのコップに注がれた、いちばんきれいな水でした。

「あっ!オー・マイ・ゴッド。どうして違うコップに飛び込むんだ。
そっちは、ソーダ水じゃないのに」
ポヨンはみるみる赤くなっていきます。
「ほんとら、これすごくおいひいね。ヒック」
そう言うと、一気にゴクゴクと飲み干してしまいました。
「でもソーラ水って、なんかシャンファンに似ているんらね~」
「オー、ノー!そっちはシャンパンだよ」
ポヨンはごきげんでコップからはい出すと、
「ソーダ、ソーダ、おいしそーだ~♪」
とわけのわからない歌をうたいながら、
ふらふらと危なっかしい千鳥足で湖の方へ歩いていきます。
そして、湖の手前でついに目をまわして倒れてしまったのです。

真っ赤になって千鳥足で歩くポヨン

















 


■「ポヨンの恐い水」次回の話をお楽しみに■
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