ポヨンの衝撃的な告白に、驚いて涙を浮かべるハンナ。 ポヨンはゆっくりと起きあがると、「ごめんね」と弱々しくあやまりました。もとはといえば、ポヨンが勝手に池に飛び込んだせいで、ハンナまで危ない目にあわせてしまったのです。なのに、そのハンナを見捨てようとするなんて。ポヨンは、なによりも自分のことが許せませんでした。
ところが、ハンナは意外なことを言ったのです。
「ポヨン・・・ごめん」
「なんでハンナがあやまるの?悪いのはボクなのに」
ハンナは、そうじゃないというように首を横に振りました。
「カビィが後ろに迫ってきたとき、わたしもう逃げられないと思って岩かげにかくれたの。そうして、どうか見つかりませんようにって、お祈りした」
「そんなの、当たり前だよ」
「違うの。そのとき考えたのは、カビィがポヨンを追いかけてくれれば、わたしは助かるっていうことだったの・・・実際は見つかっちゃったけど」
今度はポヨンが驚く番でした。
「それに、ポヨンが先に告白しなかったら、わたしずっとこのことを黙ってたと思う。すごくズルイよね」
ハンナはぽろぽろと涙をこぼしました。ハンナの涙は、ポヨンの告白に対するものじゃなかったのです。
ハンナのことばはショックでした。すっかり黙り込んでしまったポヨンとハンナ。池の向こうに夕陽が沈もうとしています。空も雲も池も、なにもかもがオレンジ色に染まっています。やがて、ポヨンがポツリと言いました。
「おあいこだね、ボクたち」
オレンジ色に染まったハンナの横顔は、まだ泣いているみたいです。
「さあ、花だんへもどろう」
ポヨンがハンナに手を差し出しました。
「・・・ありがとう、ポヨン」
「おあいこだよ。ありがとう、ハンナ」
ハンナはうつむいたままでしたが、かすかにうなずいたような気もします。
ポヨンの長い長い1日が終わろうとしていました。
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