ポヨンの冒険
ポヨンの冒険 Vol.18 まさか川にまで
久しぶりの水の中はやっぱり気持ちいい、とポヨンはニンマリしました。
でも、思ったほど透きとおっていないのは、ちょっとがっかりです。
川の中はかすみがかかったようにうっすら濁っていて、
遠くの方までは見えないのです。
「ポヨン、ちょっと待ってよぉ」
後ろからハンナが追いかけてきました。
「ポヨンったら、ひとりでさっさと行っちゃうんだから」
「あ、ごめん」
ポヨンが素直にあやまると、ハンナはすぐにきげんを直しました。

「それはそうと、ポッポポが言ってた自転車を見に行ってみない?」
「そっか、川の中から見たら何かわかるかもしれないね。よし!行こう」
ふたりは川の真ん中へ向かって泳ぎ出します。川はプールや池と違って、
流れがあるので泳ぐのも結構大変です。ところが、しばらく進むと、
急に流れがゆるやかになりました。川の底がボコンと大きくえぐれたように
なっていて、そこだけ水が止まっているのです。

ハンナはふうっと息をつきました。
「ポヨン、ちょっと休まない?」
「いいよ」
そう言って、少し大きめの石につかまろうとしたときです。
どこかから、聞き覚えのあるへんな笑い声が聞こえてきました。
「ウヒヒ、ウヒヒ」
ポヨンもハンナもギョッとして目をこらします。すると、つかまろうとした
石の向こうに、ドロリとした緑色の体が見えました。カビィです。

「よどみは気持ちいいでやんす、ウヒヒ、ウヒヒ」
例によって、頭の先から胞子がモヤモヤとわき出ています。まさか、川にまで
カビィがいるとは。ポヨンもハンナもびっくりです。さっさと逃げたいの
ですが、石の陰から出たらすぐにカビィに見つかってしまいそうです。

「どうする?ポヨン」
「ここでじっとして、カビィが向こうへ行くまで待とう」
カビィはのっそりと歩いています。
「ウヒヒ、川をカビィの天国にするでやんす」
そう言うと、勢いよく胞子を出しました。
「きゃっ!」
ハンナが急に大きな声をもらしました。目の前に胞子が飛んできたのです。
「誰か、いるでやんすか?」
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■次のお話は「カビィのお仕置き」です。■
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