すっかり自信をつけた3人は、次から次へとサビィをやっつけていきました。
赤くにごっていた自転車のまわりは、ずいぶん透明になってきたようです。
「水の向こうが、ハァハァ、見えるように、ハァハァ、なってきたクサ」
「うん、サビィはもうほとんど、ゼイゼイ、いなくなった、ゼイゼイ、
みたいだね」
「あーん、もうくたくたぁ、フゥフゥ、そうとう、フゥフゥ、
がんばったわよね」
みんな疲れ果てていました。今日は、もう引き上げるしかありません。
最後の力をふりしぼって自転車の上にはいあがっていくと、
心配そうに待っていたポッポポがすごい勢いで駆け寄ってきました。
「無事だったんですね!!良かったぁ。
もしかしたらサビィにおそわれているんじゃないかと、心配で心配で。
もう会えないんじゃないかなんて、悪い想像までしてしまいました」
ポッポポは、ぼろぼろと涙を流して喜びました。
そして、大きな白い翼でみんなをギュッと抱きしめたのです。
ところが、そのとたん3人はいっせいに気を失ってしまいました。
そもそも、みんなフラフラで、気絶寸前だったのです。
ポッポポはあわてて力をゆるめ、今度はやさしく抱きかかえると片方の
翼だけで飛び上がり、岸まで帰りました。
翌朝、目をさましたポヨンは叫びました。
「うわっ!ハンナ、起きて。大雪だよ」「雪?」
寝ぼけまなこのハンナも
「ホント、真っ白だわ」
とびっくり。2人の声でグーラも目をさまします。
「でも、この雪、あったかいクサ」
そうです、その雪はふわふわとやわらかくてあったかいのです。
「これは、羽だクサ。気持ちいいクサ」
グーラがもぞもぞと羽の中から顔を出して、あたりを見回します。
すると、そこにポッポポの顔があるではありませんか。昨日、気を失ったあと、へとへとだった3人はそのままポッポポの翼の中で眠ってしまったのです。

「ああ、よく寝た。よーし、今日も戦うぞぉ」
ポヨンが元気いっぱいで、飛び出します。ハンナとグーラも続きます。
ポッポポの羽布団のおかげで、3人とも疲れがすっかり吹き飛んでいました。