「あんなにがんばってやっつけたのに」
河原にもどったポヨンは、ガックリと肩を落としました。
「どうしてまた、カビィやサビィが姿をあらわしたのかしら」
ハンナが悲しそうに言いました。
さっきから、ふたりの話を聞いてじっと考え込んでいたポッポポが、
ようやく顔をあげてグーラにたずねます。
「前に、人間がたくさんゴミを置いていくって言ってましたよね」
「うん。向こうの方に河原の広場があって、人間がよくバーベキューなんか
してるクサ。そのあたりは、ゴミが山になっているクサァ」
「きっとそれですね」
「なんのこと?」
「ゴミが川を汚しているんです。だから、きたない水が大好きなカビィたちが、
また集まってくるんですよ。そして、自転車があるかぎり鉄が大好きなサビィ
たちもどんどん集まってくる」
「それじゃあ、やっつけてもやっつけても、きりがないってこと?」
「残念ながら、そういうことになります」 
これからは、毎日きれいな水で泳げると思っていたのに。
くたくたになりながら戦った日々が、なんにもならなかったなんて、
くやしくてたまりません。ハンナは頭をゆらしすぎて、今でもちょっと
めまいがするくらいです。グーラは首に力を入れすぎて、まだ筋肉痛が
残っています。ポヨンなんて、戦う夢ばかり見てよくうなされるのです。
「やっぱり、このままじゃくやしいよ。ねぇポッポポ、何か方法はないの?」
ポヨンは、あきらめきれません。
ポッポポは、困ったように考え込んでしまいました。
すると、グーラが空を指さして突然叫びました。
「なんだクサ!?あれ」
ポヨンたちは驚いて、グーラの指さす方を見上げます。
「何してんの、あいつ」
「何かくわえているみたいだ」
それは、林のカラスでした。口に袋のようなものをくわえて、空を飛んで
います。そして、河原を越えて田んぼの向こうまで行ってしまいました。
けれど、しばらくするともどってきて、また袋をくわえて田んぼの向こうへ
飛んでいくのです。
「どうせまた、何か悪だくみをしてるにきまってるわ」
「何をくわえているんだろう???」
「あの袋、どこかで見たことあるクサ・・・」