ポヨンの冒険
ポヨンの冒険 Vol.33 川をのぼって

ポヨンたちは、ポッポポの背中に乗ってもう何日も旅をしていました。
大きな川は、さかのぼるにつれて、だんだん細く小さくなっていきます。
まわりには畑も家もなくなって、川はいよいよ山の中に入り込みました。
「なんだか、空気がひんやりしてきたわね」
「気持ちいいクサ」
「ちょっとしか覚えていないけど、湖があったのはこんな所だった気がする」ポヨンがそう言うと、
「ホント!?じゃあ、もう近いクサ?」
グーラが興奮して聞きます。
「ドキドキするわね。鹿が水を飲みにくるんでしょ。早く見たいなぁ」
ハンナも目を輝かせました。

川の上を飛ぶポヨンたち













そのときです。
ブオン、ブオン、ブロロロローン、どこからか大きな音が近づいてきました。
驚いたポッポポの体がピクンと揺れます。音のする方を見ると、
川の横を通っている道路を、大きなダンプカーが走り過ぎていくところでした。
「おそろしく、でっかいクサァ!」
「すごい音ね。びっくりして心臓が止まるかと思った」
「あんなもの、湖の近くにはいなかったと思うけどなぁ」
そういえば、あの頃よく聞こえた小鳥たちのきれいな声が聞こえません。
似ているけれど、ここは湖の近くではないのかもしれないと、
ポヨンは少し不安になってきました。

それでもポッポポは、どんどん先へ進んでいきます。
川はますます細くなります。大きな岩が目立ってきました。
川というより、岩の間を水がチョロチョロと流れているだけです。
やがて、ポッポポが言いました。
「どうやら川はここで終わりのようですね」
「じゃあ、あの森の中に湖があるの?」
「たぶん、そうだと思います」
「早く、行こうクサ」
「ついに、ふるさとに戻れるのね、ポヨン」

「もっと上の方から、森を見てみましょう」
そういうと、ポッポポは空に向かって飛び上がっていきました。
真下に森が広がります。
ポッカリと穴があいたように、木のないところが見えました。
「きっと、あそこが湖ですよ」
キラリと水のようなものが、光ったみたいです。
「さあ、行きますよ。みなさん、しっかりつかまって」
ポッポポは一気に急降下しました。

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■次のお話は「ふるさとを返して!」です。■
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