ポヨンたちは、ポッポポの背中に乗ってもう何日も旅をしていました。
大きな川は、さかのぼるにつれて、だんだん細く小さくなっていきます。
まわりには畑も家もなくなって、川はいよいよ山の中に入り込みました。
「なんだか、空気がひんやりしてきたわね」
「気持ちいいクサ」
「ちょっとしか覚えていないけど、湖があったのはこんな所だった気がする」ポヨンがそう言うと、
「ホント!?じゃあ、もう近いクサ?」
グーラが興奮して聞きます。
「ドキドキするわね。鹿が水を飲みにくるんでしょ。早く見たいなぁ」
ハンナも目を輝かせました。

そのときです。
ブオン、ブオン、ブロロロローン、どこからか大きな音が近づいてきました。
驚いたポッポポの体がピクンと揺れます。音のする方を見ると、
川の横を通っている道路を、大きなダンプカーが走り過ぎていくところでした。
「おそろしく、でっかいクサァ!」
「すごい音ね。びっくりして心臓が止まるかと思った」
「あんなもの、湖の近くにはいなかったと思うけどなぁ」
そういえば、あの頃よく聞こえた小鳥たちのきれいな声が聞こえません。
似ているけれど、ここは湖の近くではないのかもしれないと、
ポヨンは少し不安になってきました。
それでもポッポポは、どんどん先へ進んでいきます。
川はますます細くなります。大きな岩が目立ってきました。
川というより、岩の間を水がチョロチョロと流れているだけです。
やがて、ポッポポが言いました。
「どうやら川はここで終わりのようですね」
「じゃあ、あの森の中に湖があるの?」
「たぶん、そうだと思います」
「早く、行こうクサ」
「ついに、ふるさとに戻れるのね、ポヨン」
「もっと上の方から、森を見てみましょう」
そういうと、ポッポポは空に向かって飛び上がっていきました。
真下に森が広がります。
ポッカリと穴があいたように、木のないところが見えました。
「きっと、あそこが湖ですよ」
キラリと水のようなものが、光ったみたいです。
「さあ、行きますよ。みなさん、しっかりつかまって」
ポッポポは一気に急降下しました。