カエルをなぐさめていたハンナが、突然跳ねたカエルと一緒に湖に
落ちてしまいました。ふたりの姿はあっという間に見えなくなり、
今はただ、小さな水の輪が残っているだけです。
「大変だよ。ハンナが死んじゃう」
「キッキ、どうしたらいいクサ?」
「ポヨンのときと違って、岸からだいぶ遠い所に落ちたぜ。
あそこまでは、いくらミーが体を伸ばしたって届かないなぁ」
「モズラはホント恐ろしいやつなんだ。とにかく、早く助けなくちゃ」
そう言うと、ポヨンは湖に飛び込んでしまいました。
「ボクも行くクサァ」
グーラが続きます。
「おいおい、どうなっているんだよ」
そう言いながら、キッキも後を追いました。
ドロリとした湖の中は、暗くて先がよく見えません。
「こりゃ、ひどいぜ」
「ハンナはどこにいるクサ?」
すると、緑色の闇の向こうから威勢のいい声が聞こえてきました。
「なによ、このフワフワ。寄ってこないでよ」
「ハンナ!」
ポヨンは、スピードをあげて声のする方へ泳ぎます。
「ウッホホホホ、元気のいい小娘ズラ」
モズラの声です。
「きゃあー」
ポヨンたちがたどり着いたとき、ハンナは後ろからモズラにつかまえられて
いました。顔はすっかりフワフワの中に隠れ、体はぐったりしています。
どうやら、気を失っているようです。ポヨンは、頭のアンテナからモズラを
めがけて水を飛ばします。ハンナの顔をおおったフワフワがゆれました。
「生意気なやつズラァ」
モズラが怒って頭を振ると、顔のまわりのフワフワしたイボイボが分裂して
小さいモズラが生まれます。
「うわぁ」
ちびモズラがポヨンにおそいかかってきました。
「グーラ、頼んだぜ」
キッキがグーラを抱いてモズラに近づきます。
グーラは頭の草を伸ばすと、モズラの手をハンナから引きはなそうとしました。
「何するズラァ」
モズラが頭を振って、またまたちびモズラたちの攻撃です。
「うわぁ、息ができないクサ」
キッキが必死でグーラを引き戻します。
「ここから逃げないと・・ミーたちも危ないぜ・・・」 