クリーンさんちのやんちゃ坊主クリーンJr.が、プールサイドで食べこぼしたビスケットのかけらに、アリンコたちが行列をつくっています。
その中の一匹が、ひなたぼっこをしているポヨンを見かけて声をかけました。「あんなに仲良しだったカエル君がいなくなっちゃって、淋しいね」
カエル君は、ポヨンと一緒に森の湖からつれてこられたオタマジャクシでした。
湖で泳ぐのが大好きだったポヨンは、生まれたばかりのオタマジャクシとすぐに仲良くなって、毎日一緒に遊んでいたのです。
ところが、ポヨンが生まれて3日目、あんなに広かった湖が突然狭くなりました。 黄色い壁で囲まれてしまったのです。
湖に遊びにやってきたクリーンJr.の小さなバケツの中でした。オタマジャクシと一緒につかまってしまったのです。ただし、Jr.にはポヨンの姿は見えないのだけど。
そして、まわりの景色は一変。森の木々は消えて、代わりに白いパラソルが立っていました。そこはクリーン家のプールだったのです。
Jr.は、オタマジャクシを池ではなく広いプールに放して、一緒に泳いで遊びました。いつもきれいな水がいっぱいのプールは居心地がよくて、ポヨンはすぐにここの暮らしが気に入りました。
仲良しのオタマジャクシ君も一緒でしたから、なおさらです。オタマジャクシ君は、やがて手がはえ足がはえて、とうとうカエル君になりました。

そうなると、ポヨンはカエル君の背中に乗ってピョンピョン跳ねたり、水の中をものすごいスピードで追いかけっこしたり、ますます大喜び。なのに、冷たい風が吹くようになったある日、カエル君は「春まで寝てくるよ」と言って、どこかへ消えてしまったのでした。
ポヨンは、あれから随分カエル君のことをさがしたのだけど、結局どこへ行ったのかわかりませんでした。
淋しかったけれど、仕方なく春まで待つことにしたのです。でもその日、アリンコがこう言ったのです。「カエル君を見かけたよ」(つづく)