ポヨンの冒険
ポヨポヨン凍る ポヨンの冒険~プロローグ~ vol.5
早起きのスズメが、ポヨンを起こしにプールへやってきました。だけど、どこもかしこも真っ白。どうやら、プールの水も凍っているみたいです。

「ポヨーン、ポヨーン」呼んでみても返事はありません。

しーんとして、何も動く気配もありません。あきらめて帰ろうとしときです、何かがかすかに聞こえたような気がしました。

スズメは、あたりに耳を澄ましました。でも、何も聞こえません。

「空耳かな」すると今度は、「スズメ君、ここだよ、ここ」ものすごく小さな声ですが、確かにそう聞こえました。

声は、プールの端の雪の下から聞こえてくるようです。

スズメが、声のするあたりの雪をくちばしでどけてみると、氷の上でねそべっているポヨンがいました。

「やあ、おはようスズメ君」
「寝たまま、おはようって、失礼だなぁ」
「ゴメン、だけどボク動けないんだ」

ほとんど水でできているポヨンの体は、寒くなると凍ってしまうのです。ゆうべ、水の上で寝たときの形のまま、そこにかたまっていました。
「ひゃあ、ほんとカチコチだぁ」

スズメは面白がって、ポヨンのおなかのあたりを突っつきます。

それから急に笑い出しました。「ウヒョヒョ、ウヒョヒョ」おなかをかかえて笑っています。

自分を見て、変な笑い方をするスズメに、ポヨンはちょっと頭にきました。「なんだよ、スズメ君」
「ポヨン、きのう寝ながら鼻ちょうちん出しただろ。
  そのまんま一緒に凍ってるよ、ウヒョヒョヒョ」


ポヨンはあわてて顔をかくそうとしましたが、体が動きません。スズメは、ポヨンをくわえるとプールの真ん中の陽当たりのいい
ところに連れていきました。

「笑ってゴメン。ここならあったかいし、早く動けるようになると思うよ」
陽ざしのなかで、鼻ちょうちんのポヨンがキラキラ光っていました。
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■次のお話は「冒険のはじまり」です。■
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