「グーラ!久しぶりじゃないか」
カラスは河原に立っているグーラを見つけると、一目散に飛んできました。
「元気だったか?ひとりで来たのかい?ポヨンたちはどうしてる?」
カラスは懐かしそうに、グーラにあれこれ話しかけます。
「ひとりで、ポッポポに乗せて来てもらったクサ。
さっき着いたばかりで、ポッポポは今、キミを探しに林へ行ったところだクサ」
「里帰りというわけだな」
「それもあるけど、今日はキミに届けものをしに来たクサ」
グーラは、みんなの代表で来たんだと胸を張ります。
そして、ポヨンに借りた豆の袋の中から何か取り出しました。
「それは、いったいなんだい?」
グーラが手に持った変わった形の草のようなものを見ながら、
カラスは不思議そうに首をひねりました。
「森で見つけた、珍しいものクサ。いい匂いがして、食べると甘くて・・・」
「これを食べる!?」
「あっ、間違えたクサ、えーと」
グーラは困ったように下を向いてしまいました。
「とにかく、すごく珍しくてこの河原のあたりでは
絶対見つからないものだから、見せてあげようと思ったクサ」
「確かにこのあたりでは見かけない草だけど、これをわざわざねぇ」
どうも納得がいかないという様子で、
カラスは差し出された草のようなものをくちばしでくわえます。

そこへポッポポが戻ってきました。
「ここにいましたか。お久しぶりです」
カラスを見つけると、大喜びで駆け寄りました。
「もうお土産は見ましたか。ここを旅立つときにカラスさんからいただいた
どんぐりは、本当にうれしかったんですよ。あのどんぐりのおかげで、
みんなどんなに助かったか。だから、今日はそのお返しに珍しい--」
「アーッ!ポッポポ、もうその話はしたクサ」
グーラは急に大きな声を出して、ポッポポの話をさえぎりました。
ポッポポもカラスも驚いて、顔を見合わせます。
そのとき、カラスのくちばしにくわえられたものを見たポッポポは
なるほどというようにうなずいて言いました。
「なんだ、さっそく食べたんですね。いかがです、おいしいでしょ」
「この草が、おいしいのかい?」
「あ、えーとえーと、薬草なんだけど、意外においしいクサ・・・」
カラスはふたりの言っていることが、さっぱりわかりません。
草のようなものをくわえたまま、きょとんとしてしまいました。