水から始まる、豊かな生活マガジン[クリンスイ・クラブ] 2009 Spring vol.35
Styleのある暮らし:「水の意匠」
Cleansui Special Interview:「柿沢安耶さん」
Travel・名水紀行:「安曇野」長野県
クリンスイをたずねて:「和牛屋赤坂くうたら」
みずみずしくきれいに:「クリンスイを使って おいしいレシピ!!」
吉川ゆりのあれこれ健康コーナー:「腹を為す(上編)」
杉井明美のインドアガーデニング:「セントポーリア」
福田ナオのなんでも体験コーナー:「ペットシッターに『世話』と『しつけ』を学ぶ」
福田ナオのなんでも体験コーナー 「狂言で、すり足も優雅に“和な美人”になる!」
今回は「古典芸能で優雅でしとやかな所作を身につけ、フクダの女を磨け!」という指令。むむむぅ、そんなぁ、困るでござる。古典芸能と言われても、能と狂言の違いもわからない。そこで、いざ取材に備えて事前勉強をば。体験したいので、まずは「能 体験」という言葉でネット検索をしてみた。が、うまくヒットしない。ならばもうひとつ。「狂言 体験」にしてみた。すると出てきたのが「狂言お稽古リンク集」。その中に、教室に通う前に、ちょっとだけ体験したい方はこちら……と。ひえ~っ、なんて素敵なんでしょう!
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▲ペットシッターの仕事の合間に飼い犬の世話をする鶴田さん。犬のいる生活は、毎日が充実しているという。カワイイお洋服を着て、お散歩タイム。
▲しつけを教えるとき、犬の年齢はほとんど気にしなくていいそうだ。子犬からでも、成犬になってからでもいいらしい。

▲鶴田家の『看板犬』兼『営業補佐』。左・フランちゃん(ラブラドールレトリバー・イエロー。1歳♀)。中・ティビくん(ミニチュアダックスフンド・レッド。推定6歳♂)の趣味は水遊び。右・バズくん(ミニチュアダックスフンド・ブラックタン。♂)は、食いしん坊で、ボールのコレクションが趣味。みんな仲良しだ。

犬、猫の世話からヤギの救急病院探しまで

  さっそく、ペットシッターをしている人の家に取材に出向いた。ピンポンと呼び鈴を鳴らし、ドアを開けた瞬間、大きなものに飛びつかれた。うぎゃぁ~。私は思わず意識を失いかけた。ラブラドールレトリバーの大歓待である。そのあとに、可愛い小さなワンちゃんたちが2匹、あとを追うように私に飛びかかる。
ぁ……。
実は、幼稚園のとき大きな犬に噛みつかれて以来、私は犬が苦手なのだ。とくに大きな犬はダメ。怖い。しかし取材でお世話になる以上、そんなことはおくびにも出してはいけない。決死の覚悟で平静を装いつつ、ペットシッターの鶴田英寿さんに挨拶をした。

  鶴田さんは『ぽち乃家 ペットホームサービス』の代表をしている。自分の家でも3匹の犬を飼っていて、根っからの犬好きというような人だ。
「ペットシッターを始めてから、まだ5年しか経ってないんですよ。お客さんは、リピーターさんやクチコミがほとんどですけど、もちろん問い合わせの電話もあります」と話をしている間にも、何度も電話の音が鳴り響く。

「以前、夜中に『ペットのヤギの具合が悪いので、どこか救急病院を探してほしい』という電話がありました。ヤギは家畜ですからね。一般の動物病院では診てくれないことが多いんです。必死で病院を探しヤギを救急搬送ました」と事もなげに話す。仕事として、ほかにはインコや爬虫類の世話、ウサギなどのエサやりの依頼があるが、いちばん多いのはやはり犬と猫だそうだ。

「時期的に忙しいのは、年末年始やゴールデンウィーク、お盆休みなど。ご主人の留守中、ペットの世話を頼まれます。そうなると、朝の7時から夜11時くらいまで、10数軒をまわりますね。ウチには僕ともう一人のペットシッターがいるんですが、2人ともそんな状態です」
鶴田さんは、東京都を中心に神奈川県まで足を伸ばし、あちらこちらの家をまわる。その合間に、自分のペットにご飯をあげるため2回くらい家に帰ってくるらしい。え~~、体力が要りますね。嫌になることはないんですか? と聞くと「それがないんですよ」との返事。

ペットとの暮らし、その出会いにもドラマが

  話が進むにつれ、ビックリしたことがあった。「まだヨチヨチ歩きのときに、僕は、犬にガブッって噛まれたことがあるんです。それ以来ずっと、犬ってダメだったんですよ」
え~~っ! それじゃ私と同じだ!
それが、どーして?
「実は、僕の子供は11歳で亡くなっちゃったんですが、その子が犬を飼いたがっててね。子供が亡くなったあとに、いい犬がいるよと紹介されて。行ってみると、その子犬は噛み癖があった。まわりの人も噛まれて、人になつかない。僕のところに寄って来くるなり1回ガブッと噛みついたあと、膝の上で寝ちゃったんです。で、そのまま連れて帰ってきたんですよ」と、その犬は、ミニチュアダックスフンドのティビちゃん。それから犬との暮らしが始まったそうだ。

  話をしている間にも、3匹のワンちゃんたちは、鶴田さんにじゃれついている。彼は、つらいことがあるたび、ティビちゃんを見て、この子のために生きなきゃと何度も思い直したという。それまで出版社でカメラマンをしていた鶴田さんは退職し、今の仕事をHPでみつけて「第2の人生をスタートしてみようかな」と思ったのが、シッターの仕事に就くきっかけだそうだ。

“しつけ”で築かれた、人とペットとの幸せな関係…

  そんなある日、鶴田さんに病院のケアマネージャーから突然、電話があった。「在宅看護をしている家の玄関に、大きな犬がいて、吠えるし噛まれそうだし、その家に入れないので、なんとかしてほしい」とのこと。
すっ飛んで行ってみると、その犬は噛みつき犬で激しい気性。話を聞くと、その家には老夫婦が住んでいて、ご主人は、その犬と散歩をしているとき、犬に引っぱられて転び、頭を強打して入院中。その犬は家から脱走したこともあり、公園でよその愛犬家を噛み、警察に保護されたことも。その結果、いずれ処分しようということになっているという。
しかし、おじいちゃんが退院して帰ってくるまで、いや、帰ってきてからも、その犬をおじいちゃんにずっと見せてあげたい、というのがおばあちゃんの願いだった。

  そこで鶴田さんは「1ヶ月間、お散歩のとき、しつけトレーニングをやります」と申し出た。というのも、鶴田さんはペットドッグトレーナーズ協会に登録している家庭犬の訓練士の資格をもち、警察犬方式のトレーニングができるからだ。そして1ヵ月後――。鶴田さんは、その犬を、おばあちゃんが車椅子で散歩に連れて歩けるほど、おとなしい犬に変身させたのである。
「今ではおじいちゃんとおばあちゃんが、その犬を囲んで、幸せそうに暮らしています。なんといっても、その笑顔を見たときは最高でしたね」と鶴田さんは口元をほころばせた。

「噛み癖を直してほしいという依頼は多いですね。僕は、行ってすぐに噛まれるんです。で、なんでこの子は噛むんだろうと考える。ストレスがたまっているのか。あるいは過去に虐待された経験があるのでは、とか。原因がわからないと解決できないですから」
噛み癖を直すトレーニングをしていると、その飼い主から今度は留守のときのお世話なども頼まれる。また「子犬を飼うんだけど、ケアもお願いできないか」や「年をとっちゃって、犬の世話ができなくなってきたが、どうしたらいいか」……などなど、鶴田さんには相談がひっきりなしのようだ。

  それは、鶴田さんが犬の心の世話ができる人だから務まるのだろう。ただ単に動物が『好き』なだけではできない仕事である。また、鶴田さんのように、送迎やしつけなどを含めた多くの仕事をこなすペットシッターは数少ない。しかも、ペットシッターになるためには、まず資格を取得するか、研修を受けることが必要である。

▲どうしても鶴田さんが気になるフランちゃん。私の言うことも聞いてよぉ~。鶴田さんはネームプレートをいつも首にかけて仕事をしている。家庭犬訓練士・愛玩動物飼養管理士などの資格を持っているので安心して任せられる。シッティングするお客様の子を、我が子同様に愛するという『心』を大切にしているという。
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