「water alive〜水道水を飲もう」
スピーチコンサルタント
矢野 香 さん
※音声がでますので、音量にはご注意ください。
クリンスイ・ウォーターアライブ、
今月は、スピーチコンサルタントの矢野香さんが、語ります。
スピーチコンサルタントは、政治家や企業の経営者など
おもに公の立場で話す方々に、
話す内容やジャスチャーなど、話し方をレクチャーする仕事です。
スピーチに正解はありません。
話す方の個性を活かしながら、伝えたいメッセージを
確実に相手の記憶に残すことが大事です。
どんな言葉を、どんな態度で話すのか?
言葉自体は、水と同じように無色透明ですが、
話し方という器によって色も形も変わるのです。
スピーチコンサルタントになる前、ニュースキャスターをしていました。
当時のニュースで思い出すのが、
平成8年、環境庁が選定した「日本の音風景100選」。
この中には、青森県の奥入瀬渓流や、高知県・室戸岬の波音、
和歌山県・那智の滝など、水にまつわる音が19件選ばれています。
群馬県の水琴窟や、熊本県・五和町のイルカなども加えると
3分の1近くが、水にまつわる音です。
日本の水の恵みを実感します。
スピーチでは、自分の伝えたいことを
誰もが知っていることわざや慣用句を使って表現するのもテクニックの一つです。
日本語には、水を使った言い回しがたくさんあります。
「明鏡止水」や、「立て板に水」など良い意味の言葉もありますが、
「覆水盆に返らず」や、「寝耳に水」など、
悪い意味で使われるほうが多いようです。
もっとも身近で、油断できない存在でもある水は、
古くから 自然の恵みとともに、大きな戒めをも教えてくれたのかもしれません。
人前で話すときの「間」の取り方は、
そのままスピーチの上手下手につながるほど大切です。
理想的な間は3秒です。
話す立場での黙った3秒は、10秒以上に長く感じられ、
間を取ることは勇気が必要です。
そこで、大きな味方になるのが、水を飲むこと。
話のテーマが変わるタイミングや、聞いている方へ質問をしたあと、
ゆっくりと手元の水を飲んでください。
日常の会話でも、お茶やコーヒーを飲むことで間を作る。
聞き手の信頼感を勝ち取る話し方のコツです。