きものコラムニスト
朝香沙都子 さん
※音声が出ますので、音量にはご注意ください。
クリンスイ・ウォーターアライブ、
今月は、着物コラムニストの朝香沙都子さんが、語ります。
人は古より、野山に自生する植物から糸を作り、
布を織っていました。これを自然布といいます。
植物の皮を剥ぎ、余分な部分を取り除き、
繊維を取り出すこの作業には、
川の流れと豊富な水が必要です。
大変な手間と時間がかかる作業ですが、
量産化と効率化が進んだ現在でも、
日本ではさまざまな自然布が作られています。
これは世界でも珍しいことなのです。
自然布は、自然を敬う心とともに、今も伝承されています。
水で世界に“waku-waku”を、クリンスイ 朝香沙都子です
コップ一杯の水をきれいに クリンスイ
クリンスイ・ウォーターアライブ、
今月は、着物コラムニストの朝香沙都子さんが、語ります。
色鮮やかな長い布が、
川面に流れる光景を写真などでご覧になった方、
いらっしゃると思います。
これは友禅染の最終工程のひとつ、友禅流しです。
川の水で余分な染料や糊を洗い流します。
友禅の三大産地といえば、京都、金沢、そして東京。
どの土地にも軟水の川が流れています。
現在では環境汚染への懸念から、
地下水をつかって工場で行なわれていますが、
豊かな水がある土地では、今も友禅師の職人さんが活躍しています。
水で世界に“waku-waku”を、クリンスイ 朝香沙都子です
コップ一杯の水をきれいに クリンスイ
クリンスイ・ウォーターアライブ、
今月は、着物コラムニストの朝香沙都子さんが、語ります。
服用という言葉には、薬となる染料で染めた布を身に纏い、
薬を肌から取り入れるという意味があったそうです。
藍には抗菌、茜には滋養強壮、紫根には殺菌と消炎など
染料には多くの薬用効果があります。
そして染めることに欠かせないのが大量のお水。
染料は水を媒体として繊維の中へ入り込みます。
でも一度染まった布は、
再び水を通しても色は簡単には落ちません。
着物を着ることで、身体に活力をいただけるんですよ。
水で世界に“waku-waku”を、クリンスイ 朝香沙都子です
コップ一杯の水をきれいに クリンスイ
クリンスイ・ウォーターアライブ、
今月は、着物コラムニストの朝香沙都子さんが、語ります。
着物の魅力は、お洋服のようなシルエットによる流行がないことです。
着物は、ほどいて反物の形に戻して、水洗いすることができます。
そして仕立て直せば、再び着物として甦る。
これを解き洗い張りといいます。
東日本大震災のあと、塩水につかったり、泥だらけになった着物を、
甦らせた呉服屋さんがいました。
着物は流行に流されたり、使い捨てるものではありません。
現代のでは贅沢品かもしれませんが、
着物は多くの人の想いを受け継いでいけるものだと思います。
水で世界に“waku-waku”を、クリンスイ 朝香沙都子です
コップ一杯の水をきれいに クリンスイ
クリンスイ・ウォーターアライブ、
今月は、着物コラムニストの朝香沙都子さんが、語ります。
観世水や青海波は、水の流れを表現したものですが、
平穏な暮らしが長くつづくようにという、
願いが込められています。
大相撲の力士の着物には、
郷土愛がこめられたものもあります。
青森出身の阿武咲関の着物には「ねぷた」、
ブラジル出身の魁聖関の着物には、
「コルコバードのキリスト像」が描かれていました。
キャンパスのように絵画的表現ができる、
着物ならではの芸術性、もっと知って楽しんでください。
水で世界に“waku-waku”を、クリンスイ 朝香沙都子です
コップ一杯の水をきれいに クリンスイ