「water alive?水道水を飲もう」

作家
増山 実 さん

※音声が出ますので、音量にはご注意ください。

  1. 銭湯‥
  2. シチリアと宝塚‥
  3. テナガエビ‥
  4. 円谷幸吉の故郷‥
  5. 西表島‥
  1. 銭湯‥

    クリンスイ・ウォーターアライブ、今月は、
    作家の、増山 実さんが語ります。

    僕は銭湯が好きで、町で見つけたりすると、
    ふらっと入ることにしています。
    実は、関西で銭湯を営んでいる方は、石川県出身の方が多いんです。
    そして、お豆腐屋さんも、石川県出身が多いんです。
    二つに共通しているのは、「水」を扱う仕事ですよね。

    寒い朝なんかに水を扱うのは大変なんですが、
    雪国育ちの石川県の人々は我慢強くて、平気でこなすんです。
    実は私の父親も、石川県出身。大阪でクリーニング店を営んでいました。
    やっぱり、水を扱う仕事ですよね。

    水で世界に“waku-waku”を、クリンスイ 増山 実です
    コップ一杯の水をきれいに クリンスイ

  2. シチリアと宝塚‥

    クリンスイ・ウォーターアライブ、今月は、
    作家の、増山 実さんが語ります。

    僕の小説に『風よ僕らに海の歌を』という作品があります。
    兵庫県の宝塚に今もある、イタリアンレストランをモデルに書いた物語です。
    そのレストランを始めた方は、イタリアのシチリア出身なんです。
    彼が宝塚でレストランを始めた理由は、
    宝塚の川の風景が、故郷のシチリアにとても似ていたからなんだそうです。
    シチリアと宝塚。
    ずいぶん離れていますが、「水のある風景」で、繋がっていたんですね。

    水で世界に“waku-waku”を、クリンスイ 増山 実です
    コップ一杯の水をきれいに クリンスイ

  3. テナガエビ‥

    クリンスイ・ウォーターアライブ、今月は、
    作家の、増山 実さんが語ります。


    僕の最新作『波の上のキネマ』は、沖縄県の西表島が舞台です。
    この物語の中に、西表島に棲む、珍しいテナガエビのエピソードが出てきます。
    このテナガエビ、同じ種類のものは世界で、
    中国の揚子江と、台湾の川にしか棲んでいません。
    はるか太古の昔には、中国大陸と西表島と台湾は陸続きで、
    一本の川で繋がっていたんですね。
    一匹のテナガエビが、そんな地球の歴史を教えてくれるんです。

    水で世界に“waku-waku”を、クリンスイ 増山 実です
    コップ一杯の水をきれいに クリンスイ

  4. 円谷幸吉‥

    クリンスイ・ウォーターアライブ、今月は、
    作家の、増山 実さんが語ります。


    1964年東京オリンピックのマラソン銅メダリスト、
    円谷幸吉が登場する物語『空の走者たち』という小説を書いたことがあります。
    取材で、円谷幸吉の生まれ故郷、福島県須賀川市を訪れました。
    街を流れる「釈迦堂川」という、美しい川がとても印象的でした。
    川は幸吉の練習コースでした。
    走り疲れた後、橋の上から川を見つめて、未来の銅メダリストは、
    ほっと、疲れを癒したことがあったかもしれません。

    水で世界に“waku-waku”を、クリンスイ 増山 実です
    コップ一杯の水をきれいに クリンスイ

  5. 西表島‥

    クリンスイ・ウォーターアライブ、今月は、
    作家の、増山 実さんが語ります。


    僕の最新作『波の上のキネマ』は、沖縄の西表島にあった映画館の話です。
    島の南のはるか向こうは、もうフィリピンの海です。
    実は西表島から九州本島までの距離より、
    フィリピンまでの距離の方が、はるかに近いんです。
    昔は、漁師たちが、海の上をまるで風のように自由に行き来し、
    交易や文化が生まれました。
    海は人と人を隔てるものではなく、人と人をつなげるもの。
    西表島の海を眺めていると、それがごく自然に感じられるのです。

    水で世界に“waku-waku”を、クリンスイ 増山 実です
    コップ一杯の水をきれいに クリンスイ